「ミールソリューション」って?毎日の食事の困りごとを助ける、という考え方
公開 2026年10月18日

言葉: ミールソリューション(毎日の食事の困りごとを助けること)
ヤオコー(持株会社はブルーゾーンホールディングス)の決算資料にも出てくる言葉で、毎日の食事の困りごとを助けること。作物の価値を、お惣菜やカット野菜など「加工・調理される場面」から考えるヒントにもなります。
スーパーの決算資料や売り場の話で出てくる「ミールソリューション」。直訳すると「食事の問題解決」です。
どんな意味?
食材を売るだけでなく、調理の手間を減らす、献立を提案する、栄養に気を配るなど、毎日の食事にまつわる困りごとに応えようという考え方です。料理の時短だけを指す言葉ではありません。
身近な例
一般的には、お惣菜、カット野菜やサラダ、冷凍野菜、材料と手順がセットになったキット食品、献立やレシピの提案などが挙げられます。
公表されていること
食品スーパーのヤオコーは、会社のサイトで、日常の食事のメニュー提案や品揃え、料理の疑問に応えるミールソリューションの充実を目指すと説明しています。下ごしらえのサービスや料理の提案も、その取り組みとして挙げられています。
背景
農畜産業振興機構の情報誌『野菜情報』2025年4月号に載った記事は、簡便化志向の強まりを背景に、料理を家の外に任せる「食の外部化」が進み、カット野菜や冷凍野菜、キット食品などの「利便性食材」の利用が増えていると説明しています。農林水産省の「野菜をめぐる情勢」も、外食や中食の増加など食の外部化を背景に、野菜の需要が家庭で調理する向けから加工・業務用へ徐々に移っているとしています。
NouManの読み解き
NouManの読み解き
作物の価値が生まれるのは、店頭で丸ごと売られる場面だけではありません。お惣菜やカット野菜、冷凍野菜のように、加工・調理される場面もあります。
その場面では、見た目に加えて、用途によっては大きさ、加工のしやすさ、供給の安定性なども重視されます。同じ作物でも、どの場面で使われるかによって、求められる特徴が変わります。自分の作物はいま、どんな場面で食べられているのか。別の場面なら、どんな特徴が生きるのか。そう考えてみると、作物の見え方が少し広がるかもしれません。
選択肢として(必要な方へ)
- 加工会社や、産地と加工・外食の会社をつなぐ事業者へ原料として出荷する道もあります。自分でカット加工を始めることだけが方法ではありません
- その方法の一つに「契約取引」があります。相手と、品目や規格、数量、価格、出荷の時期などを前もって取り決めて行う取引です。天候で数量や時期がずれたときや不作のときにどう対応するか、条件をどう変えるかも、それぞれの契約での取り決めによります。用途に合う品質や規格、加工したときの歩留まり、価格や物流の条件も、相手によって違います
- 群馬県の野菜振興計画2030でも、吾妻地域のはくさいについて「加工業務向け出荷や契約取引の推進」が挙げられています
※需要が増えていることは、高い価格での買い取りや利益の増加を約束するものではありません。カット野菜などの需要の動きは、ヤオコーの仕入れの方針を示すものでもありません。
補足
「ミールソリューション」は、1990年代半ばにアメリカのスーパー業界が打ち出した戦略だと、相原修氏の論文で説明されています。
補足
この記事は、2026年10月18日時点の公開資料をもとにしています。最新情報は、各社・各機関の公式サイト等でご確認ください。
出典
- 相原修「ミール・ソリューションの形態と革新」『商学集志』第89巻第1号 資料を開く
- ヤオコーとは 資料を開く
- 2026年3月期 決算短信 添付資料 P.4(用語の注記) 公式IR「決算短信/決算参考資料」の一覧
- 加工・業務用野菜の生産・供給拡大に向けた取り組みの方向(野菜情報 2025年4月号) 資料を開く
- 加工・業務用野菜標準基本契約取引ガイドライン2023(令和5年度 農林水産省からの調査分析委託事業) 資料を開く
- 野菜をめぐる情勢(R8.7) 資料を開く
- 群馬県野菜振興計画2030 本文 p.49 群馬県の掲載ページ(計画のPDFへのリンクあり)






